起業したいですか?

フィリピンにいると、「今はしっかり技術を身に着けて将来は起業したい」と発言する若者が多い気がします。

 

それは自由に働けるから。

 

最初はサラリーマンでも我慢するけど、ある程度まで行ったらもうサラリーマンではいたくないということですね。サラリーマンの給料もたかが知れてるし。

 

 

日本の若者はどうでしょうか。別にどちらがいいという考えは持っていませんが、「将来は起業したい」という人は少ないような気がします。そして順調にサラリーマンの数は増えていき、2017年には89.1%が雇用者というデータが出ています。(総務省労働力調査より)

 

 

資本主義の世界で資本家と労働者の搾取の関係が知られて久しいのに、この国では若者がどんどん労働者側に流れていきます。これも学校教育の賜物だと思います。親は子どもにいい学校に入って有名な企業で定年まで働いてもらいたい、それが子どもを幸せにする道だと信じてやみません。

 

私もサラリーマンの家庭に育ったので、自分も将来サラリーマンになることを疑いませんでした。大学3年のときも自然な流れで就活へと入っていきました。

 

今何かと話題の箕輪厚介さんのインタビュー「君の時間をどう使うか意識しなければ、何者にもなれない」(https://minohen.com/n/n99c3464b2598)の中で、

 

20代で昔のサラリーマンみたいな発想をしてる奴がいると、本当に終わってんなって思う。

という部分を見て思わず吹き出してしまったんですが、やっぱり親世代の考えが古い(常識をアップデートできていない)と、その子どもも古いままの常識の中で生きてしまうんですよね。

 

世間は、「社畜」ブーム、「副業」ブーム、「働き方改革」ブームに湧いていますが、大学卒業後はすぐに大企業に就職して、理不尽なことも我慢してやり過ごすのが大人になることだと思い込み、家族とマイホームを持ってひたすら家と会社を往復することに人生の大半を費やす、というのが「幸せ」なのだという刷り込まれたステレオタイプに疑問を持つことができない人が生まれ続けているんですね。

 

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だからといって仕事で自己実現できる人は一握りなので、すべての人が意識高くなければいけない世の中もきっと不幸だと思います。

 

すべての人が成功しなくてもいい。人それぞれの幸せの形があるのだ。

 

こんな新しい常識が社会に浸透すればいいなと思います。

 

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