言語能力を向上させる

president.jp

またまた「英語より日本語だ」という論を見つけてしまいましたよ。上の記事は、英語の学習のゴールがTOEICになってしまっては日本はどんどん置いてかれるよというタイトルですが、英語ができないのは結局「国語力」がないからだという話に流れていきます。

 

確かに!!!

 

首がもげるほど頷くしかないのですが、じゃあ英語の授業数を増やさず国語の授業をそのままにor増やしたところで子どもたちの「国語力」が上がって英語が話せるようになるとは到底思えません…。

では、どうすれば「国語力」が上がるのか。

つまりはその方法を考えることが必要です。

 

言葉とは、相手に自分の意志を伝えることでコミュニケーションを図ることができるものです。これは人類の持つ優れた能力で、我々の社会は言葉のおかげで成り立っています。

しかし、我々の社会は言葉のせいで不和が生じることが多々あります。それは言葉が万能ではないからです。ひとつは、人間の考えを100%表すことができないこと、もう一つは文化と結びついているためそこに属さない人間に100%意味を伝えることができないことです。それから、人間自体も言葉を使いこなすことができず不備がある言葉を使ってしまうのです。

このような欠点を知った上で、言葉を鍛錬して使用することが「国語力」の向上につながります。

 

大先生方の作った教科書の意図を読み取って勉強できている生徒はいるのでしょうか。おそらく大半の生徒がただの読書だと思っていて、国語科は読解問題の教科という域を出ていません。

ですから、常に思考力・批判力を育むことを念頭に置きながら、子どもたちに「この思考のやり方は実社会でも使えるのだ」という意識を植え付けることが大切だと思います。そのような訓練を積むことでしっかりコミュニケーションが取れる言語能力を身につけることができます。考え方(土台)を育くむことができれば、言語(道具)なんて日本語でも英語でもなんでもいいのです。

 

現代社会はテクノロジーの進化とともにメディアやコミュニケーション手段も様々になってきました。未来を生きる子どもたちが本当に必要としている能力を身につけさせる役割が国語科にはあると思います。国語科は可能性無限大です。

 

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