学校の教科の中で一番役に立ったと思うのは?

 

みなさんこんにちは。

突然ですが、質問です。学校で勉強した教科の中で一番役に立った、勉強してよかったと思う教科は何ですか?

 

私が一番やってよかったと思う教科は公民の倫理です。理由はとにかく面白かったからです。授業自体はいたって普通だったと記憶していますが、先生が『ソフィーの世界』の音声を聞かせてくれたんです。もちろん全部聞いたわけではなく、そのおかげで、というわけでもないと思うのですが、教科書に出てくる人間たちの悩みようが思春期の小娘の心にグサグサと突き刺さってきたんですよね。「私はサルトルの生まれ変わりだ!!」と、中二感満載で楽しんでいました。また、某雪国の冬のバス通学のどんよりとした帰り道で、『ソフィーの世界』の結末を知ってか知らずか、「トイレだと思って用を足しているんだけど実は幻(もちろん和式)」という超絶くだらない妄想を延々としていましたね。それから違う学年の出版社違いの資料集をもらって自分の分と2冊隅々まで読みまくるということもしていましたねえ。まさに、のめり込むというのはこういうことを言うのだと思いました。

そののめり込みのおかげで倫理の授業の時は脳みそフル回転でしたし、そこから知識の幅が広がったと思います。が、科目への興味のみで突っ走った感があります。

 

 

上に落合陽一さんの言葉を引用しましたが、私は学校の授業でトレーニング(学習訓練)を意識したことはなかったし、社会に出てそれを確実に使えているという実感もありません。学校で身につけることができた学習の仕方はおそらく細胞レベルにまで浸透しているので、引き剥がしてどれくらい身についたか?は可視化できないところではあります。

教室の中で「個々のコンテンツに興味を持たせて知識を増やすこと」と「学校で扱わないトピックや新しい事象に向き合ったときに対処していくための疑似トレーニングを日々積ませること」は似て非なるものだと思います。結局、コンテンツへの興味のみの力技で学校教育を乗り切ってしまう、あるいはコンテンツに興味さえ持てずに学習を諦めてしまう子どもたちが将来生き残っていくのは難しいのかもしれません。落合さんのようにトレーニングをしっかり積めた人は一つ上のレイヤー(異世界)に行けるのだと思います。そして異世界からソフィーたちの運命を操るのでしょう。

まあ、とはいえ入り口はなんといっても「興味」だと思いますが、「全ての思考プロセスはトレーニングだ」ということも忘れないようにしていたいものです。

 

 

ソフィーの世界 哲学者からの不思議な手紙

kindle版 (上)