時代遅れの教室


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「教育の次世代化」という言葉の持つ響きが心地よい。

 

学校教育は「次世代化」に失敗し続けている典型的な例だと思う。

これはある種の伝統工芸が現代で取り残されている現象と似ているのではないだろうか。あまりに大事なもの、変えてはいけないものとして崇めすぎた結果、現代にフィットしない化石となってしまった。

それは歴史を重ねてきたものの命題でもあると思う。盲目的にアップデートを疎かにしていると、「やべやべ!じゃ、観光客に買ってもらえるようなiPhoneケースとかキーホルダーに直方体のちっちゃい物体つけて売上伸ばそう!!」という延命措置をしてしまう。これはほんとうの意味での伝統の継承ではない。伝統工芸や伝統芸能は我々の日常と溶け合って生き残ってきた。積極的に日常をハックしようとしない伝統工芸を残そうと躍起になることは人間のエゴでしかないし、その伝統工芸の寿命を縮めてしまう。

教育も子どもたちの将来を左右する大事なものであるがゆえにアップデートできなかった。しかし、このままでは子どもたちは幸せだと思える人生を歩めなくなってしまう。

 

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(ニコニコに上がってるから運営も認めてる動画だと思って載せますが、まさかの非公式だったらごめんなさい)

このトークステージで小泉進次郎さんが言っていた、「電子黒板導入しちゃう」結末は本当に避けたい。この流れを意味のあるものにするためには、「教育1.1」を目指すのではなく「教育2.0」を目指さなければならないということ。今の教育の延長でテクノロジーを導入すると失敗してしまう可能性が高い。結果を出すには、今の教育そのものをアップデートした上でのテクノロジーの導入が不可欠だ。

我々は自らが「旧世代」であることを自覚し、教育の次世代化に真剣に取り組みたい。

 

恐竜はなぜ鳥に進化したのか―絶滅も進化も酸素濃度が決めた (文春文庫)