「入試出題ミス」問題

こんにちは。2018年ももう12分の一が過ぎてしまいましたね。

ということで日本は今、受験シーズンまっただ中。多くの人が何かしらの受験を経験してきたことと思います。中でも大学受験は結構明確な目標のもとで挑戦するものなので、その合否は人生においても重要であると考える人が圧倒的だと思います。

そんな中、明らかになったのが去年の入試出題ミスです。誰もが憧れる大阪大学京都大学の出題ミスはインパクトのあるものでしたよね。国立難関校であればおそらく第一志望でしょうから、該当者は「実は受かってたとか草」などという軽〜いコメントは決して残していないでしょうね…。本当に心中お察しします。

この記事を書くためにニュースを検索していたのですが、尾木ママが「失った時間は取り戻せない!」とお怒りだったのと、地方の某大学もこっそり入試出題ミスをしていたということも合わせてわかりました。

 

…さて、いろいろな方面から改善策が提案されています。ミスが指摘されていたにも関わらず真摯に対応しなかった阪大のマズさは論外ですが、京大は作成時に何度もチェックしており、さらに当日も大学教員に解かせていたにも関わらず穴が発見できなかったということから、採点時には予備校の解答速報を参考にすることや、解答例を公表することなどが改善策として挙げられています。東北大では元高校教師を特任で採用して問題をチェックしているようです。大学の教員も仕事量が多く、なかなか手が回らないこともあるかと思いますので、積極的に外部に委託するべきですよね。

阪大のプロセスは調べてもわからなかったのですが、京大の一連のチェック体制の報道でも、採点時に関しては報道されていないのではないかと思いました。どの大学でも採点や合否に関する教授会は開かれると思うのですが、その際に、「この解答面白いね」とか、「こんな視点があったんだね」などと議論することはないのでしょうか。「受験生の中で出題ミスを裏付けるような解答があったのでは…?」という私の勝手な妄想ですが、そのような議論の場がなかったのかと不思議でなりません。が、京大の教員も実際に当日解いて大学が設定した模範解答を書いてしまったようですし、穴に気づいた受験生もいなかったのかもしれません。

京大のケースは、作成者側も受験生も「正解は一つ」と深層心理にこびりついてしまっていることが原因で、今回の問題の一番の闇だと思います。殊、物理のような分野ではそうなのかもしれません。しかし、出題者は人間です。条件設定のミスはこれからも発生するでしょう。そういう問題に直面した時、柔軟な発想ができるかどうかがいちばん大切だと思います。大学側も下手に模範解答を公表してしまうより、トップページに「常識に囚われない柔軟な人材を求めます(キリッ」とはっきり書いてしまったほうが楽になれそうです。

ちなみに、大学入試が高校生の実態とかけ離れているから問題だという記事も見かけましたが、入試問題は高校で勉強する内容より難しくてしかるべきだと思います。そういう人材を求めているなら、センター試験だけでいいじゃないですか。二次試験はその大学に相応しい応用力を測るものです。いかに今の知識だけで高い壁に立ち向かえるかを示すだけでよいのではないでしょうか。一定数合格させるところを見ると、相対的な採点になっているでしょうし。実際は答えを出していないと0点になってしまっていたら唖然としますがね。

本題からちょっと逸れてしまいましたが、大学入試改革も目下の目標ですし、ここでガチガチに固めてしまうよりももっと未来につながるような議論にしてもらいたいと思います。

 

絶対にミスをしない人の脳の習慣

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